奈良小1女児殺害事件から学ぶ防犯術

0

事件の概要

奈良小1女児殺害事件(なら しょういちじょじ さつがいじけん)は、2004年(平成16年)11月17日に日本の奈良県で発生したわいせつ目的の誘拐殺人事件。

犯人の小林 薫(事件当時35歳)には本事件前にも、女児への強制わいせつ致傷事件などを起こして懲役刑に処された前科があった。2004年11月17日、小林は奈良市内で帰宅途中の女児A(事件当時7歳:市立富雄北小学校1年生)を強姦目的で誘拐し、生駒郡三郷町の自宅マンションで殺害した。その後、小林はAの遺体から歯をえぐり、遺体を生駒郡平群町内に遺棄したほか、女児の携帯電話を使って女児の両親に対し「次は(女児の)妹だ」などと脅迫メールを送信した。

小林はわいせつ誘拐、強制わいせつ致死、殺人、死体損壊・死体遺棄などの罪に問われ、2006年(平成18年)に奈良地裁で死刑判決を言い渡された。後に自ら控訴を取り下げたことにより死刑判決が確定、2013年(平成25年)2月21日に大阪拘置所で死刑を執行された(44歳没)。

出展:Wikipedia

この事件への第一印象は「とにかく最低最悪すぎる」という感じでした。犯人は死刑になり、すでに施行されいます。それ以上の罰を与えることはできないのですが、それでも不十分だと感じるくらい、非常に憤りを感じる事件です。

これは誘拐ですので、防犯対策としては以前の記事の「吉展ちゃん誘拐殺人事件から学ぶ防犯術」で考察しておりますので、詳細はそちらでご確認いただければと思います。

事件の考察

事件発生の詳細

小林は事件前、仕事上のストレスやパチンコが原因による困窮などへの苛立ちから、可愛らしい女児に悪戯したいという気持ちが抑えられなくなっていた。事件当日10時頃、普通乗用自動車(緑色のトヨタ・カローラII)を運転し、大阪府八尾市方面へわいせつ行為の対象となる女児を探しに行くも見つからなかった。そのため、奈良県生駒市、もしくは奈良市へ赴こうと考えたが、最終的に土地勘のある奈良市富雄地区で物色することに決めた。その後、奈良市押熊町のスーパーマーケットで10分ほど買い物をし、富雄地区に向かった。同日13時30分頃、同地区にある「鳥見通り」へ至り、近鉄奈良線・富雄駅前などを乗用車で移動しつつ、小林自身が嗜好する「ぽっちゃり型で、1人で帰宅している女児」を探していた。

すると、小学校から帰宅途中の被害者・女子児童A(事件当時7歳・奈良市立富雄北小学校1年生 / 奈良市学園大和町在住)が小走りで近づいてきた。好みの体型であるAに狙いを定め、付近のマンション駐車場に車を乗り入れAの行動を観察し、被害者が1人で帰宅しているのを確認した。Aを誘拐し姦淫などに及ぼうと企て、13時50分過ぎ、車を発進させAを追い越し、奈良市学園中五丁目の路上で停車させ、Aに対し「どうしたん、乗せていってあげようか?」などと言葉巧みに誘導し、Aを乗車させ連れ去った。

出展:Wikipedia

この情報から得られる印象だと、このような事件に対しては防犯ブザーや携帯電話などの対策がそれなりに効果的だと感じます。犯人はかなり根気よくターゲットを物色し、周囲の状況を観察しながら巧妙に犯行に及んでいるようです。その観察の過程で子供が防犯ブザーや携帯電話を持っていることを認識すれば、ターゲットから除外される可能性が高まるかもしれません。

とは言え、防犯という観点からいうと私はもっと重要な点を見つけました。それは、この小林という犯人がこの事件の前に犯している余罪があったという点です

殺人前の余罪

加害者小林薫は2004年6月末ごろ – 同年11月2日ごろまでの間、7回にわたり滋賀県守山市など5か所で8名が所有する子供用パンツなど合計31点(時価合計27,850円相当)を窃取。また同年9月26日16時ごろ、奈良県北葛城郡王寺町のマンション駐車場で遊んでいた女児(当時6歳)にわいせつ目的で近づき、言葉巧みにマンション敷地内へ誘い込み、着衣を脱がせ裸にさせたあと、陰部を指で押し広げ、持っていたカメラ付携帯電話で撮影するなどのわいせつ行為に及んだ。

出展:Wikipedia

この余罪も最低すぎます。これらの余罪からも分かる通り、この小林薫という人間は世の中に野放しにしておいてはいけない人間であったのだと思います。性犯罪者は更生しないとも聞きます。実際、アメリカや韓国などでは性犯罪の常習者や前歴者にGPSの装着を義務化していて、韓国では義務化により再犯率が8分の1程度に下がったというデータもあるそうです。

恐らく日本では犯罪者側の人権問題への配慮からか、こういった対策がなされてないようですが、素人目に見てもこういった対策は有効だろうと思いますし、いち早く導入して欲しいと思います。もしかすると、このような対策がされていたとすれば、この事件は起きなかったのではないかと、悔やんでも悔やみきれません。

まとめ

奈良小1女児殺害事件は、子どもの安全を守るために防犯対策がいかに重要かを改めて認識させました。犯人がターゲットを選ぶ際に、防犯ブザーや携帯電話が効果的な抑止力となることが分かります。また、この事件では犯人に余罪があったことから、性犯罪者に対する監視の強化が必要だと感じました。特にGPS装着などの対策は、再犯防止に有効であることが証明されています。日本でも、こうした対策を早急に導入し、子どもたちが安全に暮らせる社会を築くことが求められています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA